おそらくこの記事を見てくれている方の多くはこれからブラジリアン柔術の初試合を控えている方々だと思います。
私も昨年に初出場(白帯・アダルト)を経験したので、その時の気持ちや練習との違いを感じた点などを共有したいと思い書いてます。
※緊張のほぐし方とかは書いてない(というか書けない)ので、その辺を知りたい方はすみません。。
前情報としては、私は高校の時に空手の小規模な大会(「型」の部」)に2回と、大学生の時に合気道の記念演武大会に1回でたことがありますが、多くの人たちの前で話すのも苦手ですし、マラソン大会や自動車学校の卒研でも緊張して動悸で気分が悪くなるくらいの人間です。
それでは大会当日から。
初戦と決勝戦
もう朝起きて顔洗う時から動悸が激しくて、深呼吸しても何かを深く考えたり、大会後のことを考える余裕もないくらい目先のことしか考えられないメンタルでした。
同じ道場の人たちも出てたので、試合の開始予定時間よりも3時間くらい早く会場に着きました。
知り合いの応援をすれば少しは気も紛れるだろうと思ったのですが、応援している最中も内心では「これからこのマットの中央で相手と1対1で正対して、多くの人達に見られた状態で試合するのか…」や、「試合中は同じ道場の人たちからのアドバイスも聞こえてくるだろうけどその指示を実行できないんじゃないか…?そうなったら皆んなに呆れられるかもしれない…」というほとんど起こり得ないと分かっていても悪い考えがループして動悸、冷や汗、若干の吐き気を感じてました。
そして遂に自分の試合が始まり、試合前から練習していた引き込みの形にしようとするも相手の抵抗が激しく上手くいかず、マウントは取られたくないと思いこちらも必死に動いてなんとか自分が抑え込む形で膠着状態に。
その後は攻めようと少し動くと激しい抵抗にあい、エスケープされかけるも何とかまた抑え込み、体力も限界になってきたところで試合終了まで残りわずかとの声が聞こえてきたので、相手に抑え込みを抜けられるもクローズドガードの形に入って試合終了まで粘りきり、ポイントで判定勝ちとなりました。
大会の初戦でしたが、試合後は息も過呼吸気味に荒く、足もふらつき、握りこぶしが作れないほど握力も使い切っていました。
10分くらい休んでも筋力は回復せず、踏ん張って力を入れようとしてもプルプルするだけで全く力が入らずに、「もうすぐ決勝戦(参加者3名)があるのにこれではまずい…」と思ってた矢先、応援に来てくれた妻にもらったアクエリを飲んだ瞬間、筋肉の痙攣が治まり拳も握れるくらいに回復しました。
このときの意気込みは、「この体力じゃ普段通りの動きもできないだろうし、ポイントは気にせず守りに徹してあわよくば一発逆転を狙おう」という考えで、我ながら冷静だったなと思います。
多分初試合は勝てたことで少し安心して、緊張がとれたんだろうと思います。
決勝戦は結局、相手に終始上を取られた状態で全く攻めることができず、ポイント負けしました。
試合と練習の違い
1番大きな違いは、1スパー(5分)における体力の消耗具合でした。
緊張して余計な力が入っていたり、試合なので相手も練習の時より真剣で激しい動きを多用してくる、というのが原因かと思います。
試合に向けて1ヶ月以上、動画を見て試合展開を考えながら道場で打ち込みやスパーを密にやり、周囲の人たちからも「〇〇君なら大丈夫でしょ!」と言われて少し自信もあったのですが、試合では事前に考えていたパターンがほぼ通用せず、焦って力技を多用するから練習よりも体感で3倍以上体力を消耗してポジションキープがやっとの状態でした。とても2試合以上はできません。
ちなみに、このしばらく後、大会参加者や観客も少ない小規模な大会にも出ましたが、体力の消耗具合はほぼ同じでした。
私の緊張しやすさは大会の規模とはあまり関係なさそう…
試合に出て良かったこと
練習どおりにはまるでいかず、軽い痙攣もして決勝戦ではボコボコにされましたが、収穫もありました。
初試合で勝てた喜び、上述の体力の消耗具合について知れたこともそうですが、それよりも良かったのは試合前は練習の集中力が高くなったことです。
私は負けず嫌いなので、スパーの時も真剣にやっていますが、試合にエントリーしてからは目の前のスパーだけに集中するのではなく、試合が始まったらどんな形に持っていくかをこれまでで1番真剣に考え、「この技でいこう!」と決めたら打ち込みをして、受けてもらった人に感想を聞いて、改善して、スパーで上手くかけられなかったらまた相手に聞いて、、、という作業を繰り返しました。
結局初大会では練習した技を披露することができなかったため、2大会目の時はその技は練習しなかったのですが、同じ白帯で大会に向けて一緒に練習していた人が丁度同じ技を練習していたので教えてみると(教えるというもおこがましいですが)、数ヶ月練習していなかったのに、意外と体が覚えていて、練習にも意味があったんだなあと少し感動しました。
(一緒に練習したこの人はその後大会で練習どおりに技を使い、優勝してました。く、くやしい…。(けど、おめでとう!))
まとめ
とまあこんな感じで、「試合でたおかげで練習に身が入ったから良かったなー」と言う気持ちと、「あんな苦しい思いはもうしたくない!」という相反する気持ちがせめぎ合っており、大会に出るメリットは大きいと分かりつつも、「今は仕事が変わったり結婚式だったりで忙しく練習をさぼっているからなぁ、今大会に出るとしても練習できないから意味ないかなぁ」と自己正当化して何とかメンタルを保っています。
試合を控えている練習とそうでない練習では身の入り方が違い、それで自然と練習の仕方も変わると思います。
それが全員にとって良いものかはわかりませんが、「大会に興味あるけど自分にはまだ早いかなぁ」と考えている方は是非1回は出てみて、2回目もでるかどうかを決めてはいかがでしょうか!
怪我なく楽しく柔術(格闘技)ライフをお過ごしください!
それでは!
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